最初に。
今回実力不足から大いに迷惑をお掛けしたゴールデンハインドのメンバー全員と、物資面、精神面の両方から支えていただいた友人に最大の感謝を。

我がイングが誇る精鋭艦隊の一つ、『ゴールデンハインド』の中核メンバーのひとりである『赤い魔女』殿が事情で出られないということで、一ヶ月ほど前から助っ人のオファーを頂いていたのだ。
正直言って俺の実力ではまるで不足だと思ったのだが、逆に良い勉強をする機会であると思い直しこの話を受けたのが4月末のことであった。

ぼちぼち模擬にも参加し、拙いながらもどうにか魔女殿の半分くらいには働けるようになっただろうか。大会前日を控え、本来のスキルを解放すべくフィリバスタへの転職を決意。『急ぎの事情』とはまさにこれであった。大会に際して全力で臨むための転職ではあったが自演による転職は矜持が許さない、ということで危険海域を駆け回ってガツガツと目に付く獲物を襲い、無事転職と相成った。

結果は準優勝、主力を欠いた編成と考えれば出来すぎではあったのだろうが決勝戦での我が身の不甲斐無さに悔いを残した。とは言え、ともあれCLへの出場権は確保できた。最低限のノルマはきちんと果たしたはずである。魔女殿に怒られることはとりあえずなさそうなので、まあ良かったのだろう。

全く、やれやれだ。
ようやくオレンジに復帰し、とりあえずはフィリバスタ転職を行うために行動中。ジャワ海を航行中のポルトガル籍調査用スクーナーを発見、これを捕捉した。

『覚悟』

標的はよほど動揺したらしく、
『みのあっげあが』
『みんごあえあgくげください』
『ひぃ』
・・・やれやれ。

『落ち着け、聞いてやる』
『おちつきました』
『帆を下げろ、さもなくば撃つ』
『あいさ』
標的は停船。ようやく話になりそうだ。

『よし。何が言いたかった?まず落ち着いて言うがいい』
『見逃してください』
『対価は?賊相手にただで通れるとは思っていまい?』
『有り金の7割、100kでは?』
『ふむ・・・』
『11万・・・』
なかなか渋い。だが今回は少々特殊な事情がある。

『不幸なお知らせをせねばならん』
『ひぃ』
『実は急ぎでフィリバスタに転職しないといかんのだ。せめて沈み方は聞いてやろう。砲撃か拿捕か?』
『せめて砲撃で』
『そうか』
そう言いながらゆらぁりと船を動かし寄せていく。

『俺は拿捕が好みだ。趣味が合わないようで残念だ』
『えーーーーーーーーーーーーー』


『ふ、冗談だ』
近距離から船尾にまわりカロネード砲の一斉砲撃で彼の希望を叶えたのであった。
出会った日がまずかったとしか言いようがないな。

やれやれ、悪名3000てな意外に面倒だな。間に合うか・・・。

2008.05.29 カムバック
再び危険の海へ。
酔った勢いで自分用のメモに近いが危険海域における『ルール』を記す。
危険海域での大投資戦などで作戦行動を行う際の心得の備忘録みたいなものだ。
経験則によるものなので同業者による突っ込み訂正を歓迎する。

◆08’0601一部訂正、Notosサーバの志ある方からの情報提供に感謝します。

■危険海域の実戦における心得10カ条

1.色ネームと白ネームの混合艦隊において旗艦が落ちると艦隊メンバー全員に×がつく。
2.色ネームと白ネームの混合艦隊に交戦を仕掛けた場合、敵白ネームが旗艦になった場合これを撃破しても味方は賞金首にはならない。
3.色ネームと白ネームの混合艦隊は交戦時、攻撃側防御側を問わず援軍要請(スキル、紙)を使用できない。
4.援軍要請に応じて戦闘参加する行為は×がついたプレイヤーにも可能である。
5.白ネーム艦隊の援軍要請に色ネームが参加した際、その援軍を受けた艦隊が敗北すると白、色ネームともに×が付く。
6.紙による援軍要請は攻撃側は使用できない。スキルは攻撃側防御側を問わず使用可能である。
7.海軍要請紙によって現れたNPCに色ネームが撃破されても賞金は発生しない。但し交戦禁止時間は課される。
8.賞金不足によるアイテム接収は金庫、アパルタメント内の品物も対象である。
9.プライベートモード時は攻撃不能。BLリストによるステルスは攻撃可能であることが最大の利点。
10.敵艦隊撃破による悪名及び敵対度上昇は攻撃時において敵旗艦(白ネーム)を撃破した場合のみ。ただし敵艦隊が色ネーム混合の場合悪名、敵対度とも上昇しない。防衛戦時は悪名、敵対度とも上昇しない。

ばらさないほうがいい内容がある気がするがまあいいか。
ジャカルタで知人と合流。『ヨーロッパの武器』クエを終え、鼈甲クエを新たに受けて香辛料を積むべくアンボイナに向けて出航。
BCから戻ってきてそのまま回航を行ったので俺はフル武装の戦闘艦であったが、他3隻は商用クリッパー2商大キャラック1というどこからみても商船隊であった。ジャカルタを出て1日、イスパニアの『非伊達頭』がイングランド籍のスクーナーを襲っている現場を通りかかった。

こちらの現有戦力は正味俺のガレアスのみ。戦闘スキルをほぼ持たない商船3隻は支援も期待薄、戦闘になれば商船隊への被害は免れないかもしれない。しかし見て見ぬふりをして通り過ぎるのも癪である。一計を案じ、接舷中の『非伊達頭』からこちらの艦隊が見えるように周囲をうろうろと旋回した。まるで戦闘明けを狙う賞金稼ぎ艦隊のように。

予想通り戦闘中も外部艦隊を見えるようにしていたのだろう、イング船への攻撃を停止し即座にジャカルタ方面へ『非伊達頭』は撤退を開始した。充分距離が開いたのを確認してこちらも急いで現場を離れた。

相手の知性、経験を高く見積もった上での策であった。こちらの艦隊はガレアス1、商船3。実質戦闘能力は決して高くはなかったが、商船に乗ったプレイヤーが海事の心得がある場合外科、修理、統率等の支援があるわけで、極めて不利な戦闘になる。戦闘中で艦隊メンバーの海事レベルが見えないことを計算した上でのブラフであった。予想通り不利を察した『非伊達頭』はジャカルタの青ゾーンが近いこともあり、安全に撤退することを選択したのである。

戦闘を行わずに敵を退かせることこそ兵法の極意である、と艦隊メンに自慢などしながらアンボイナへと向かったのであった。